信州大学医学部附属病院子どものこころ診療部における子どものこころの専門医研修
子どものこころの専門医研修は精神科専門医、小児科専門医を取得した後のサブスペシャリティ領域の研修です。信州大学医学部附属病院研修施設群は、信州大学医学部附属病院を基幹施設として、精神科病院である県立こころの医療センター駒ケ根、松南病院、小児科病院である県立こども病院と連携して、それぞれの医療機関の特徴を活かした研修を行います。当院では神経発達症、摂食症、不安症、気分症などの外来診療・入院診療を行っています。精神科医、小児科医、看護師、心理士、作業療法士、精神保健福祉士、栄養士、院内学級教員など多職種での意見交換が盛んに行われており、チーム医療に活かされています。病棟でのグループミーティング(入院集団精神療法)や神経性やせ症の家族集団心理教育、マインクラフトを用いた集団作業療法などの治療プログラムも多職種で連携して行っています。また、当院小児科と連携して、身体的な加療の必要な入院管理やリエゾン・コンサルテーション医療の研修も行います。
連携病院での研修も含めて、精神科、小児科の広い分野での研鑽を積むことができます。県内の医療機関や福祉機関、教育機関と協同しての研究会や勉強会も定期的に行っています。その他、松本児童相談所とも連携して、福祉的な視点での地域連携の経験を積むことができます。
子どものこころ診療部の医師は本学出身者の他、様々な大学の出身者がおり、研修病院も様々です。現在は常勤では精神科専門医3名、小児科専門医が1名在籍しており、うち2名が子どものこころ専門医を取得しています。児童精神医学領域に興味のある先生とともに研鑽できることを楽しみにしています。見学も随時受け付けておりますので、ご興味のある方はご連絡ください。
募集要項(令和8年度募集)
- 対象者
精神科専門医、小児科専門医を取得済みあるいは取得見込みの者。
少なくとも3年間の研修が可能な者 - 採用人数
若干名 - 研修期間
3年間(応相談) - 選考方法
応募必要書類を簡易書留にて郵送してください。
提出いただいた書類をもとに面接を行います。
面接の日程については個別に相談します。 - 応募必要書類
1.申込書
2.履歴書
3.児童思春期症例の症例報告1例(学会発表、資格試験等に用いたもので構いません。文字数は2000字程度まで。形式は問いませんが、症例の経過、ご自身が治療の中でどのようにかかわったかがわかるように記載して下さい。児童思春期の臨床経験がない方は青年期症例でも結構です。)
4.大学卒業証書(写)
5.医師免許証(写)
6.保険医登録票(写)
7.(所持している方のみ)精神科または小児科専門医証(写)
8.在職証明書(臨床歴を証明するもの)
9.所属長等の推薦状 - 応募期間
令和7年8月末まで。 - 連絡先
信州大学医学部子どものこころの発達医学教室
〒390-8621長野県松本市旭3-1-1
TEL 0263-37-3117
FAX 0263-37-3119
E-Mail:souko@shinshu-u.ac.jp (秘書) - 注意事項
当プログラムは主に児童精神医学領域の研修を行いますので、当プログラムのみでは精神保健指定医の取得に必要な症例を経験できない可能性があります。精神保健指定医の取得を希望される場合、連携施設などでの研修について相談いたします。
先輩医師の声
精神科医6年目 女性医師
精神科専攻医1、2年目は、信州大学医学部附属病院の精神科と子どものこころ診療部の混合病棟で入院症例を中心に研修しました。その頃から児童精神科を専攻したいと考えていたため、成人の入院症例以外にも子どもの症例を中心に経験しました。病棟で行う子どもの集団精神療法、小児科とのカンファレンス、外来で行う家族と子どもの集団精神療法などに参加しました。また、児童相談所嘱託医陪席や児童心理治療施設職員とのカンファレンスや施設見学を通して病院以外の場での心理社会的治療を学びました。3年目は、児童思春期病棟がある精神科病院で児童思春期の子どもの外来と入院症例を中心に研修しました。4年目は、大学病院子どものこころ診療部の入院症例を中心に学びながら、精神保健指定医を取得し、5年目に精神科専門医を取得しました。
現在は、子どものこころ専攻医2年目として、神経発達症、摂食症、強迫症、不登校・引きこもり、逆境体験・トラウマなどの児童思春期精神科診療に携わっています。また、医師相談や支援者研修などの行政機関の業務や児童相談所嘱託医の業務など、地域と連携した病院以外の場での医師としての役割についても学んでいます。
児童思春期精神科診療では、家族、教育、福祉との多職種連携・協働が重要と考えます。このように地域や多職種と連携した大学病院の研修プログラムがあること、指導医による指導体制のもと研修できることは専攻医にとって大きなメリットだと感じています。そして、コロナ禍で全国的に各種研修会・学会のオンライン化が進んだことで、診療の拠点が地方であっても学ぶ機会が保証され、興味がある分野の研修を積極的に受講することができるようになったことも良い点と感じています。

